今週のお題「大人になったなと感じるとき」
誰だって人生において後悔はつきものだ。
大半は後先あまり考えずやってしまってから気づくので
そういった意味では後悔は憑き物と言えるかもしれない。
自分の人生の数ある後悔の中の比較的最初に位置するのは
故郷の成人式に出席しなかったこと。
一生に一度の成人式。
ものごころつかない頃からの幼なじみや、思春期の頃からの友人。
お世話になった方がた。
そんな人達や仲間たちに囲まれて、共に成長した喜びをどう祝うのが
幸せな成人式であろう。
故郷に帰る金もない貧乏学生の私が、進学先の学校近くの市民会館で着飾ることもなく
出席した見ず知らずの同年代の連中との成人式。
ほとんど喜びを感じられなかった。
なんとも苦い思い出である。
ガチで一生後悔しそうである。
そうやって大人の扉を開いたつもりの自分は、その後も故郷には戻らず
あれから数十年たった今でも自問自答する。
『大人ってなんだろう・・・』
今現在の回答としては、
【絶対に完成することのない理想の自分を追い求め続けることができる人】
が大人と言えるのかもしれない。と考えている。
世の中いろんな人であふれかえっている。
誰からも好かれる人。
気の利いた一言で周りを納得させられる人。
強い行動力で人を引っ張っていく人。
どれも自分には全く無い要素だらけだ。
『きっと良い家族に恵まれて、幸せな環境の中で良い教育を受けて育ってきたからあんな立派な人間になれるんだろうな。』
【それに比べて俺は・・・】とついつい考えてしまう。
困ったことに今でも本当に自信がないのである。
しかし、【あせらなくてもいいから、理想の自分になれるように努力してみよう】
という声が自分の中に聞こえる気がする。
そうやって大小いろいろな足りない要素をひとつ、またひとつ、
積み上げては崩してを繰り返していけばいいのかなと素直に思える。
不器用で情けなくはあるが、そんな自分を認めてやるのが、大人ではなかろうか。
とはいってもこういったことを一日中考え続けることはストレスが溜まって
生きづらくなるかもしれない。
自分に不足している要素はそう簡単には転がってはいない。
すべての人から好かれようとは思わなくていいので
あまり多くに人に迷惑が掛からない程度に自己主張をし
時に必要であれば自分を冷酷に突き放して不本意な行動をとることも
必要なのかもしれない。
それによって人から批判されれば、不足している要素がどこにあるのか再確認できるし
考えも整理がついて心の風通しもよくなるものだ。
【次へ進もう】という意欲も生まれるだろう。
今年の成人式はこんなご時世もあり何ヶ月も先に延期する市町村が多いようだ。
いつもとは違う時期に行事があるので故郷から離れた新成人たちにとっては
スケジュールの調整が難しい方たちもいらっしゃるのではないだろうか。
しかし、まだ時間があるので、スケジュールをしっかり空けて、
帰省するためのお金も貯めて、故郷で幸せな成人式を迎えてほしいものだ。
表面的な事ではあるが、大人としての一つの条件は
【酒の席では絶対に失敗しないこと】
新成人の方々には特に伝えておきたいことだ。
貴重なお時間お供いただき、ありがとうございます。