今週のお題「下書き供養」
桜が咲き始めたころに 故郷に帰省したんです
昨年の正月以来ということもあるのか
うれしい半分 不思議とドキドキが入り混じる思い半分
ゆっくりと実家でくつろぎたいところだけど
このご時世 日帰りにすることに
年老いた母親の そう言わずに泊ってけば? の言葉に
とても申し訳なく思うのだが 万が一があってはいけない
念のため帰るよ ごめんね と告げた
今回故郷に帰ってきた目的は恋しい家族に会うためだけではない
村の集会所で催される写真展にどうしても行きたかったためだ
1月に同級生からお誘いの連絡があり 楽しみにしていた
展示は3月20日・21日の2日間のみ
コロナも気になるが
帰りたい気持ちが勝ってしまった
写真展が開かれた経緯は
昭和44年 長い歴史のある村の小学校が 山の麓の小学校と合併し廃校になるため
当時NHKが番組を作るために人里離れた この村に取材に来たのである
番組内で紹介された写真は記念として村中の家庭に等しく配られた様なのだが
当時 番組で使われなかった未公開の写真が半世紀経って
村のお寺の先代の住職が使っていた部屋の押し入れから偶然見つかったそうで
❝当時の村の活気ある生き生きとした姿をみんなに見てほしい❞
と現住職(同級生)の思いもあり開催に至ったのである
写真は全部で60枚ほどあり どの写真も懐かしさにあふれている
当時の小さな村に住む子供たちの なんと生き生きとした姿だろうか
そして豊かな山に囲まれて生活する村人たちの逞しさ
それが子供たちに受け継がれていく
命がつながっていく尊さ
そんなものを写真を通して感じました
今では年寄りばかりが住む 静かな村になってしまいましたが…
展示会場の集会所に来てみたらビックリ
この小学校の同級生と先輩たちの懐かしい顔ぶれが15人程も集まって
更に忘れられない1年生と2年生の担任の先生に再会できたんです
昔話に花が咲くとは よく言ったものですね
帰ってきてよかった! 心の底から叫びたい
❝故郷は遠きにありて思ふもの❞
室生犀星の日本人なら誰でも知っているだろう詩ですが
彼にとって故郷はあまりいい思い出はなかったそうで
この詩の意味もまた違った 苦い味わいを感じます
みなさんにとって故郷は恋しいものですか?
ちなみにこの村の自然は未だ健在です ニホンカモシカが歩き回っています
困ったことに人を全く怖がりません 野生なんですから狸やハクビシンのようにすぐ逃げなきゃ ですよね
貴重なお時間 お付き合いいただき ありがとうございます