ものおもいのほほん

ゆるゆるとおもいのまま

怖いもの見たさ?怪しいコンクリートアート

今週のお題「おうち時間2021」

 知ってる人は大勢いるけど好んでわざわざ行かない
というような地元のB級スポット
どこにいってもあるんですよね

電車(名古屋鉄道 瀬戸線)の車窓からちらっと見ると
森の中からニョキっと現れる真っ白な顔
まるで❝暗黒舞踏❞さながらの怪しい風貌
思わずガン見してしまいます

 

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電車から見るとこんな感じ  ナニコレでしょ

生粋の尾張旭市民の妻でさえ存在は知っているが
❝怖いから近くで見たことない❞という

思い立ったら吉日!
怖いもの見たさもあり
ポカポカ陽気にも誘われて
トボトボと徒歩でそこへ行ってみることに


ちょっと風が強いが心地いい
車の交通量は多いが歩いている人はほとんどいない
道沿いに咲き乱れる草花を眺めながら
ゆっくり歩く

もう少し歩きたかったが入口に到着
薄暗い森の中へ

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静寂な薄暗い空間が広がる 奥には朽ち果てそうな廃墟がみえる ちょっと怖い

 

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この先に暗黒舞踏の顔が見えるはず

ほどなくお寺っぽい階段発見

さて問題の白塗りの顔はどんなだろう

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あっいたいた

弘法大師  新居の大弘法  厄除弘法大師である

人はだ~れもいない
さっきまでオッチャンが一人いたのだが
一人の時間を邪魔してしまったのだろう
そそくさと裏道をおりていってしまった…ジャマしてごめんねオッチャン

 

ここは愛知県尾張旭市新居町退養寺』(たいようじ)という臨済宗の寺の境内

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愛嬌があってなんとなく好き

この大弘法の足元 まだなんかいる!

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こちらも 愛嬌たっぷり

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不動明王

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制多迦童子(せいたかどうじ)

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矜羯羅童子(こんがらどうじ)

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釈迦如来

どうだろう
普通の仏像というよりは
昭和の小学校の校庭脇にある卒業生が作った記念像とか
田舎の観光地にある看板代わりの風変わりな像
というような雰囲気を感じる

この愛嬌のある仏像たちはコンクリートでできている
作者は 浅野祥雲有名なコンクリート作家である 
岐阜県中津川市出身で愛知・岐阜に多くの作品を残している
どれも面白い作品ばかりだ

テレビでも【タモリ倶楽部】や【マツコ&有吉の怒り新党】で
紹介されている
よろしければ調べて観ていただきたい・・・ググってね

この弘法大師は昭和6年に建立
当時の瀬戸電気鉄道(名古屋鉄道に合併されて現在名鉄瀬戸線となる)
が観光目的のためこの仏像を建てた
戦前は参拝者で大変にぎわっていたようだ

現在は地元住民の方たちが保全活動に努めている
地味ではあるがきれいに掃除されて
ここを大切にされていることが良く伝わってきて
静かでいいものを感じる場所である・・・オッチャン 追い出してごめんね

日本には有名な仏像が数多くある

中でも快慶運慶 

の作品は美しさ躍動感に分かれるだろうか
両者とも人を寄せ付けない生々しい神々しさと表現すればいいのだろうか
観るものを圧倒してしまう


しかしこの大弘法達は神々しさというよりは

親しみと とっつきやすさを感じる
近付いて声をかけたくなるのだ

これを見てそう感じたと同時に 
改めて人に物事をを伝える際にとても大切なもの
を気づかせてもらえた

宗教は基本 人に伝えるものである
できるだけ多くの人に広く長く伝えるのが目的だろう
仏像も伝えるための媒体のひとつ
観る者に何かを伝えなくてはならない

快慶と運慶の仏像は近寄りがたい雰囲気がありまるで難解な本の様
例えば『フィネガンズ・ウェイク』か『トリストラム・シャンディ』だろうか

フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)
 

これらの本読めたらすごいんだろうけど読む気になれない
とっつきにくくて読む人を選ぶのだろう

対して浅野祥雲の仏像はやさしく分かりやすい  もっと知りたいと思わせる

本に例えたら童話『桃太郎』とか『赤ずきんちゃん』だろうか
これらの本と出会うのは好奇心の強い子供の頃ではあるが
この先どうなるんだろう 早く知りたいとどんどん読み進めていった
そんな記憶はないだろうか

とても極端な例だが要はどちらが人に求められ伝えるべきことを伝えたか
どちらがよりよく目的を達成しているだろうか

普段でも同じようなことありますよね
特に仕事上の会議などでビジネス造語の連発で何言ってるのかわからず
話している相手に全く伝わっていないとか・・・英語っぽいねど海外では全く伝わらないのに

そんな会議より 会社の倉庫のシャッターの前に座り込んで
各業務担当者と缶コーヒーを飲みながら雑談混りで仕事の話をした方が
とても有意義な内容になったりするものだ

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世の中人も物事も的を得てわかりやすいのがいい

今年のゴールデンウィークも明日で終わりって方 多いですよね
あと一日 がんばってもう一日 なるべくのんびり家で過ごしましょう

 

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 貴重なお時間 お付き合いいただき ありがとうございます