ものおもいのほほん

ゆるゆるとおもいのまま

ふらり松平郷のほほん

今週のお題「何して遊んだ?」

 

そうですね。仕事ばかりではストレスも溜まります。

今日は天気もいいし気分を変えて遊びに出かけましょう…と

思い立ったが吉日で車に乗り込んだところまでは良かったのですが

肝心の目的地が決まらない。

思いつきだから急には出てこないですよね。

❝どうせ行くんなら楽しい所がいい❞などと、だんだんと欲をかこうものなら

更に迷路に迷い込むようなもの、こんな時は落ち着いて考える時間が欲しい。

 

車のディスプレイをみたら、充電残量26パーセント⚡

これだけだとドライブに出かけるにはちょっと不安😅

 

こんな時、電気自動車は便利です。

30分充電する時間ができたと同時に行き先を考える時間もできるんです⏲

自宅から車で1分の日産自動車で充電の間、店内でコーヒーとクッキーをいただきながらどこに行こうか散々迷った挙句、何回も前を通ってはいるけど一度も足を踏み入れていない所にしようということで徳川家康出身の松平家発祥の地

『松平郷』を訪れることになりました。

思い立ったが吉日の思い付きですが・・・。

 

 

のどかな原風景にかこまれる松平郷

松平郷は、豊田市街から東に10kmほどの国道301号線沿いにある

野鳥やきれいな鶯の声が響き渡る山村です。

国道のわき道を入って青空の下、田植え風景を横に見ながら坂を上っていきます。

静かな場所です。

身体をすり抜ける風も心地よい、まさに吉日。

 

田んぼのあぜ道に可憐に咲くマーガレットのなんと愛おしいことか。

到着して感想を一言で表せば、『ここ落ち着くわ~』です。



この場所には『松平東照宮』があり1619年家康を合祀(ごうし)し、

松平氏、徳川氏の始祖とされる松平親氏(まつだいらちかうじ)も合祀しています。

鳥居の向こうにゆったりと鎮座する東照宮

静けさも相まって厳かな時が流れているよう。

 

東照宮奥にひっそりと祀られている『産湯の井戸』

天文11年(1542年)12月26日

岡崎城で家康が誕生した際に松平家が代々産湯に使用していたこの井戸の水を

竹筒にいれ速馬で運び産湯に使ったという記録が残っているとのこと。

この場所から岡崎城まで車を飛ばしても1時間程はかかる道のり。

当時の事を思えば馬での移動はどれだけ大変なことだったでしょう。

 

 

私だったら生まれる頃を見計らって前もって井戸の水を用意して

岡崎城に運んでおくのですが、松平家を継承する新しい命の誕生の喜びを

井戸から汲んだばかりの水で伝えたいのでしょう。

面倒なことだけど誕生を喜び、敬う気持ち・・・。

日本人として忘れてはいけない大切な心なのでしょう。

私の考えでは罰が当たるんでしょうね。

 

東照宮拝殿の天井に広がる植物園

松平東照宮には拝見すべきものがあります。

拝殿の天井に咲き誇る108枚の漆絵の天井画。



この天井画は、徳川家康公四百年祭記念大会のメモリアル事業にて

愛知県在住の漆芸家、安藤則義さんが描かれたものです。

題材に選ばれた植物は松平郷で目にすることのできる草花達。

生き生きと、それでいて凛とした姿が観る者を魅了します。

ずーっと上見てるから首痛いよ。

 

これを見られるだけでも来たかいがありました。

思い付きのわりには、この出会いはうれしい出来事…一期一会、大切にしましょう。

 

午後の夕拝が始まり背筋を伸ばし手を合わせて祈りましたが、まだ天井を眺めていたい気持ちをあとに一礼し拝殿からそーっと外に出るのでした。

なにかおじゃましてはいけない雰囲気だったので・・・。

また今度拝見しに来ることにします。

わすれちゃいけない高月院と仏足石

 

松平東照宮から長く緩い坂を上ってゆくと松平家菩提寺『高月院(こうげついん)』

にたどり着きます。

この緩いのぼり坂の途中、突然響く鶯のホーホケキョ!

その透明感のある森に染み込むような完璧な鳴き声を聞いて妻曰く

「どこかにスピーカーあるの?」と、まるでデジタルで音を作ったような

あまりにも王道なキレのあるホーホケキョに感激するのでした。

 

高月院の門をくぐり程々先に目を向けますと、何やら石に刻まれた足跡が…。

これは『仏足石』といいます。

お釈迦さまの足跡です。
インドにおける仏足石は、お釈迦さまの代理を意味し、そこで説法されたことを示します。
仏足石はお釈迦さまの遊行転法論を表し、足裏に描かれている図を千輻輪相(せんぷきりんそう)といいます。

※まちクルサイトから引用させてもらいました。

 

足跡を見ているだけでなごみますね…なごんではいけないんでしょうか。

とりあえず手を合わせておきます。

 

本堂の葵のご紋がまぶしい。

❝畏れ多くも…❞といった感じでしょうか。

一般人から見ればこの葵のご紋を見ていると「へへ~」っとひれ伏したくなるような

印象です。きっと「水戸黄門」を観て擦り込まれてしまったかもですね。

 

門のところにこんなものが貼り付けてありました。

一言、少ないですよね。

「気に入ったら登録ボタンをプチっと押してネ💗」くらいは書かないと。

さて、どんな内容なんでしょうか?


www.youtube.com

 

・・・歴史あるものを後世に残す責任は、やはり重いものなのですね。

無事に終わりますようお祈りします。

お腹空いてるのに、とても待たされた結果がコレ・・・

歩き回ってたら当然お腹もすきます。

この松平郷で多分、唯一ご飯が食べられるところ

天下茶屋でお食事です。

メニューからしてうどんとお蕎麦ローカルなお食事処といったところか。
店の中に入ろうと入口の引き戸をくぐったところで店のご主人であろう方が
「外の待合室でお待ちください」と声をかけられたよく見るとコロナ対策で

席を間引きしている加えて客席のテーブルの上にはかたずけ前の食器がそのままだ。

状況を理解したうえで松平郷の魅力が垣間見える写真が所せましと飾られる

待合室で待機。

お祭りの風景や鮮やかな青紫が美しい菖蒲の花畑、ここ松平郷のいろいろな顔を

見せてくれる写真がいっぱい。

 

中でも目立つのは真っ赤に染まった紅葉のなんと艶やかなことか…

次は秋に来てみよう🍁

 

「お待たせしました、中へどうぞ」という声で写真の世界から離脱。

ようやくお店の中の席に着けました。

この時点でお腹ペコペコ、写真があったからイライラも軽減。

席にお品書きを覗き込んでいると…

「お待たせしました、ご注文はお決まりですか?」と御主人が

申し訳なさそうに、冷えたお茶を私たちの前にそっと置きながら

つぶやくように聞いてきたのだけど、実は待っている間に表にあった

メニューを再度チェック。

 

❝この店のイチオシはこれだな❞というものを決めていたので

お腹と背中が引っ付きそうなこともあり間髪入れずに注文。

あとは注文したものが、目の前に届けば腹の虫の鳴き声とも

しばらくお別れできます。

 

20分経過…グゥ~!と腹の虫の声も大きくなり

私達のテーブルにはすっかり飲み干されて空になった湯呑以外

何も出現していない、しかし正面に目を向けると妻のイラついた顔が

あきらかに出現していた。

 

まぁ見ていると老夫婦が2人だけでこの店を切り盛りしているようだし

ここは気長に待つしかないなと思いつつ、気になっているのは店内からは

見えない厨房の声、聞き耳を立てると注文を取っているようなやり取りが

何回も聞こえていた。

どうも店の外にも客席があり、そこのお客の注文も受けているらしく

「そりゃ~時間かかる訳だ」と諦めていると程なく、待望の昼食が運ばれてきた。

やっと救われた気分、諦めは肝心ということですか?

待ってました!とろろそば定食。

想像してたよりとてもシンプル、さほど人気のない田舎の観光地にある

お土産&お食事処でよくある定食の定番の姿。

 

とりあえず腹の虫を抑えることができればいいやとお蕎麦をひと口。

ん?!腹が減りすぎて舌が麻痺しているせいでしょうか?異様においしい!

蕎麦の麺は手打ちなのでしょうか、太さでは一定ではないが

程よい食べごたえと蕎麦の香りが鼻を抜ける。

つゆの出汁はあごだしだろうか?しかし喉を通る際に海藻の青く塩気のある風味が

残るのはあまり味わったことがない、癖になりそう。

 

さて、次は当然麦ごはんに芋をたっぷりとかけて麦とろご飯。

芋がきめ細かくすりおろされていて出汁の味が芋の甘味ととてもバランスが良い

芋をする際に出汁がしっかり染み込むまで混ぜられているのだろう。

とろろ芋が、すり鉢に余りそうなほどたっぷり入っているのもうれしい。

 

新緑のもみじの葉の下にごぼうの漬物を発見、一つ二つ口に放り込むと辛みが口に広が

る、辛みを消すため甘い麦とろご飯をズルズルと啜る。

辛いゴボウの漬物と麦とろご飯の相性は◎だ。

 

ここまで妻と二人、目を合わせながら美味しさに❝う~ん!❞と、うなりっぱなし。

あっという間に蕎麦と麦とろご飯を平らげてしまって最後は後の楽しみのデザート代わ

りにとっておいたお盆の隅にちょこんと置かれた一口サイズの胡麻豆腐。

お盆の上のメインは明らかに蕎麦と麦とろご飯、その傍らにひっそりと蕎麦の器の

陰に隠れて、立ち位置としてこの胡麻豆腐は舞台のそでに立つ脇役。

子供の学芸会の演劇の役に例えれば村人1、又は森の中にたたずむ木でしょうか?

そんなすっかり気の緩んだ私達でしたが実はこれ、蕎麦と麦とろご飯にうなり疲れた私

と妻を更にもう一うなりさせた逸品でした。

 

小さな豆腐を箸で割りまずひと口、なめらかさとモチモチした食感が楽しい。

そして濃厚だがさらっとした胡麻の風味とさわやかなわさびの風味がいい。

胡麻豆腐の下に敷かれていたタレは基本しょうゆベースの味だが、多少酸味のような

苦みのようなあまり味わったことがない味で胡麻豆腐のほんのりした甘さとの

コントラストが絶妙で❝う~ん!❞でした。

 

散々待たされた挙句、こんなにおいしいものと出会えたのはとても幸運なこと。

思い付きで来たとはいえ上出来な結果でした。

ごちそうさま。また食べにいこ💗

 

暑さはまだこれから

松平東照宮横のお堀を眺めながら休憩。

このお堀と石垣も関ヶ原の合戦の後築いたものだとのこと、当時の人々はどんな思いを

込めながらこれを築いたのでしょうか。

その思いを残し、今も静かに時は流れていきます。

初夏のひと時をゆったりと過ごすことができました。

この山の里、松平郷の豊かな自然環境と深い歴史にふれることで

疲れた心と体も癒された気がします。

 

ここは至る所にもみじの新緑を観ることができます。

秋になればこのお堀の水面も真っ赤に染まり鮮やかな世界を見せてくれるでしょう。

その頃にまた訪れようと思います。

 

暑さもまだこれから、マスクも暑さで鬱陶しい季節になります。
マスクもいつまで続ければいいのでしょうか?「もう少しの辛抱」であってほしいですね。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。