本命のチョコレートはどれだ!
今週のお題「チョコレート」
思春期のバレンタイン。
部活の帰り、同級生の女の子からスヌーピーの包装紙にかわいらしいリボンが
飾り付けられた手作りであろうチョコレートを受け取った。
明らかに❝本命チョコ❞。
どこからどう見ても❝本命チョコ❞。
それが今この手の中に。
しかも、クラスでもトップレベルのかわいい女の子からなんて。
うれしさなどより頭の中は、緊張と混乱とでパニックである。
顔に血流が集中しているのがわかる。
こりゃ一大事だぁ。
「これぇ青山先輩に渡してくれない。先輩と仲いいでしょ。おねがい!」
と彼女に言われた。
学生時代バレンタインチョコに関わった唯一の記憶・・・。
それ以来チョコレートは『大っ嫌い!』なことはない。
私も妻もチョコレート大好き。
我が家の冷蔵庫の中には年中チョコレートが隙間という隙間に突っ込まれ
飲食業界の従業員ように入れ替わりが激しい。
チョコレートは冷蔵保存なら全く腐ったりはしない。
生チョコは劣化するので要注意だがそれ以外なら安心だ。
冷蔵庫にはホント、甘やかされてしまう。
こんなことを書いているうちに冷蔵庫が気になって
探ってみる。
いつの物かわからないチョコレートがコロコロ出てくる。
まるで山の中で野イチゴを探しているような感覚だろうか
だらしのない我が家の冷蔵庫事情が暴露されるが
まぁそんなもんです。
キッコーマン醤油の陰から銀紙で包装されたホワイトチョコ発見!
迷いなくパクっと口の中に放り込む。
口の中にイチゴとミルクの味が踊りだす。
至福の瞬間だ。
私の野イチゴ。
昨日は日産自動車からキャンペーンで『チョコレートあげる』との
連絡があったので担当者の顔を見に・・・ではなくチョコレート欲しさに
ノコノコと夫婦で向かった。
到着して『佐藤さんいらっしゃいますか?』と聞くと
奥の方から佐藤さんが申し訳なさそうな顔で腰をかがめながら寄ってくる。
『ごめんなさい。今、納車中のお客さんで手が離せないんでどうしましょう』
どうしましょうではない、納車中のお客さん目の前にいるし
文句も言うつもりもないし言えない。
それに、今日はチョコレート目的なんだ。
当然「今日はチョコレート貰いに来ただけだから」
と素直にストレートに言う。
私は顔見知りには遠慮がないのだ。
妻はそんなやり取りに参加もせず
既に10種類ほどのチョコレートが陳列されている場所で
すでに物色中だ。
チョコレートの前ではまるで子供だ。
近くで一部始終を見ていた若い営業マンが申し訳なさそうに
『申し訳ありません。もしよろしければチョコレートお2つどうぞ』
とチョコレートを入れる袋をひろげながら差し出した。
妻の顔がニンマリと微笑む。
とても迷った末にもらったのがこれ
割と大きな箱、妻の好物のROYCE、確かにニンマリだ。
今年も妻からバレンタインチョコレートをもらうことができた
うれしい限りである。
しかし、食べるときは一緒だ。
妻が食べたいチョコレートを選んできているのだからそれは仕方がない。
私は御裾分けしていただいているようなものだ。
一人で食べるよりは二人で楽しく会話をしながら食べられるので
それでいい。
今年は2種類。
これもまた何日かに分けて二人で食べることになる。
しかし、好きなように食べることはできない。
妻の好きそうなものを残すようにしなければならないのだ。
私は未だにそれを見切るのはヘタクソなのである。
貴重なお時間、お付き合いいただき
ありがとうございます。