事故物件と告知義務
❝燕が巣をかけた家には幸運と繁栄が訪れる❞
と縁起の良い兆しとして歓迎されています
人の近くで巣作り~子育て~巣立ちの様子を毎日見ているだけで
いろいろな物語を見せてくれているようで
可愛くて感情移入してしまいますよね
3月末辺りから春の訪れとともに空を颯爽と飛び回る燕
今年も沢山の燕が巣作りに奔走している様子
みなさんのお住まいの地域にも
巣立っていった燕が今年も戻ってきてくれましたか?
会社の事務所の入り口の上にも燕の巣があるんですけど
ここ3年ほど空き家になっていまして
ただいま入居者募集中でございます
本日も数組のご夫婦が見学にいらっしゃいました
朝も早くから会社の玄関前の電線でカップルで何やら❝クチュクチュ❞と相談中の様子
交互に巣に入っては物件を確認しているようで
結婚前の新居探しに毎週末走り回っていたことを思い出します…しんどかった
長い間入居者無しの状態だったのですが今年はどうなるんでしょうか?
最後の入居者ですが3匹の子宝にも恵まれ順調に元気に育っていましたが
ある日この家族に不運が訪れました
白昼堂々と天敵のカラスに襲われ かわいい三兄弟は
食物連鎖の渦のかなたに消えてしまいました
巣は半分破壊され 親鳥は戻っては来ませんでした
いわゆる『事故物件』になってしまったわけです
その後 告知義務を果たしたわけでもないのに空室状態が続いるのですが
これは偶然なのでしょうか
何か危険を感じるような『警告フェロモン』が
この燕の巣から漂っているのでしょうか
嗅覚は多くの生物にとって食物を探したり危険を察知するなど生命を維持するための
重要な役割があります
昆虫の世界ではミツバチやアブラムシ等集団で生活する種類は警告フェロモンを
発生して外的に攻撃する習性があります
似たような習性が燕にあるのか調べましたがそれらしい情報は
見つけられませんでした・・・根気がないせいでしょう
まさか人には見えない何かが見えているってことはないと思います
が 興味のあるところです
ちょっとガッカリしてしまうかもしれないですが
『去年巣立った燕が今年も同じ巣に帰ってきてくれた』
と盲目的に思い込んでいらっしゃる方多いでしょう…そう願っている方も多いですね
しかし野生の生き物ですからやはり短命なようです
燕の1年間の死亡率は60~70%だといわれています
平均寿命は単純計算で1年半ということです
やはり自然界は過酷ですよね
燕は毎年フィリピン・ベトナム・マレーシア等東南アジアの国々から
2000~5000㎞離れた日本に飛んできます
地球の上空の環境は過酷です
そんな環境の中にまた秋になればまた越冬のために飛び込んでいくのですから
生き残るのも至難の業ですよね
なので同じ燕が帰巣本能で戻ってくることはホボ無い
とは思いますが 平均より長生きな燕もいくらかいるはずです
可能性はゼロではないですから
『うちの子が返ってきた』と喜んで迎えるのが
燕に対する礼儀でしょう
こんな過酷な世界を生きるたくましい野生の生物 燕ですが
人の近くに巣をつくり外敵(カラスやヘビ)の脅威から身を守る
術を持ちましたが人に媚びることは一切無く 野生を立派に貫いています
・・・ウチの会社はお役に立てませんでしたけど
それに引き換え 下記の生物は人に媚びることを選択して
すっかり野生を忘れてしまったのではないかと思える警戒心のない寝相です
野生の尊厳はないのだろうか?
こんな姿を見たらおなかに顔をうずめてモフモフしたくなりますね…猫にとっては大迷惑
しかしこの生物も人に寄り添う代わりに種族保存してもらうことを
言わば『人間と契約』した したたかで賢いいきものだ
もしかしたら人間よりも要領の良い生き物かもしれない
しかし人に媚びをうる姿やフテブテシイ態度は
とてもかわいい
貴重なお時間 お付き合いいただき ありがとうございます