今日は、この時期としては少し暖かい一日でした。
肌寒い秋に、ちょっぴり暖かい日があると、寒い冬を迎える心の準備が出来るようで
ありがたいものです。
お昼の休み時間に温かさに誘われて散歩に出かけてみたんです。
道端は枯葉で敷き詰められ、道路沿いに、等間隔で植樹された銀杏の葉が光に照らされ
まぶしく輝いています。
少し細い路地に濃い緑の葉が、垣根からはみ出していました。
近寄ってよく見ると椿の葉でした。
沢山の小さい蕾が、葉の間から顔をのぞかせています。
『冬はもうすぐだよ』と聞こえてくるようです。
椿の花ことばには『控えめな・・』とう表現が多いようです。
控えめな素晴らしさ
控えめな美
控えめな愛 等ありますが、
この濃い緑色の葉を押さえつけるように、赤く大きく主張する花をみると
『控えめな・・』とう表現がとても似合わないように思えます。
むしろ、『芯の強い心』とか『内なる情熱』などと表現した方が良いのかもしれません
。
しかし、『控えめな・・』のニュアンスを残しつつ、内面の強さを言葉にすれば
『日本の母』という表現が、一番しっくりくるのでしょうか。
椿は、縄文時代の遺跡から種が出土していたり、万葉集に記述が残っていたり
江戸時代には庶民の間でもてはやされ、古くからこの国の人々に慣れ親しんだ、
冬から春に咲く季節をつなぐ花です。品種によっては9月から咲くものもあるようです。
12月に入れば、蕾も赤く大きくなり花も開き始めます。
その頃にまた、この椿のところに散歩に来ようと思います。
故郷の椿をゆっくり眺めることはできるだろうか?
そんなことも、思ってしまいました。
貴重なお時間お供いただき、ありがとうございました。