あと数年で今の仕事から足を洗えるお年頃になった。
若い連中に後は任せて残されたあと数年、のらりくらりと会社での余生を送ろう。
イイじゃないの。責任は半減、気兼ねなく有給休暇をとれるし夢の中でも仕事をしなくて済む。
何より精神衛生上非常に良い環境になる。ようやく自分らしく生きていけるんだ。
ようやくつかんだ平穏な日々。
今年は元旦からコロナに苦しみ、そのまま肺炎手前にまで病状悪化。
結果、仕事始めは1月15日と自分史上最悪の新年スタート。
そんな苦しみを乗り越え、ゆっくり静養で来たのも、やはり次世代に仕事を任せたおかげだ。
ところが。
ゆっくりスタートも一週間ほど過ぎた先日の話。
「できないからやっぱり戻ってほしい」と耳を疑う言葉をかけられた。
『自分がいなくてもやっていけるでしょ?』ってくらい引継ぎをしっかりしたのに半年
近くも経って、しかも繁忙期にどっぷりハマってから言うことではない。
若い衆が、年寄りに気を使って『やっぱり●●さんでなきゃだめなんですよ』と言ってい
るわけではなく、本当にできていないからこちらも蒼ざめてしまう。
『この半年の間、準備万端だったんじゃないの?何やってたの?頼むから自分達の力で七転八倒し、傷だらけになりながら道を進んでくれ』と声を荒げて言い放ちたい。
そんな気持ちを押し殺しつつ会社のために今日も身を削る悲しいおっちゃんです。
こっちは長年の深い傷をこれからゆっくり癒そうとしていたのに。
腹は立たない、ただただ彼らの無気力さに唖然とするばかりだ。
きっぱりと足を洗ってしまえばよかったのかな。
ごめんなさい、ここはグチをこぼす場ではないのですが、今回ばかりはどうもね。
最後までお読みいただきありがとうございます。